錦秋の京都醍醐寺

2022/11/21

錦秋の京都醍醐寺

社会福祉士 北村弘之  

21年に放映された番組を観て、この秋は紅葉狩りに京都醍醐寺に行ってきました。

醍醐寺は春には見事な桜が見られるお寺です。’95年のJR東海の「そうだ 京都に行こう」のキヤンペーンポスターで採用されたほどの素晴らしい枝垂れ桜があるお寺です。残念なことに、2018年の台風(関空の連絡橋にフェリーが激突)の際に被害に遇い、その枝葉は最盛期の2/3になったと茶屋の人が教えてくれました。

醍醐寺は、200万坪の敷地(東京ドーム140ケ分)に、お寺発祥の地の「上醍醐」と一般の人が参拝できる「下醍醐」があります。上醍醐には、下醍醐から山道を1時間以上も登るということを聞き、諦めました。それだけ広大な敷地なのです。下の紅葉の写真は下醍醐の弁天堂を中心に撮ったものです。紅葉が緑色の木々の間に点々として見え素晴らしい景色になっていました。我々が参拝した翌日からは夜間ライトアップがあり、またさぞかし違う風景が見えたのではないかと思われます。

下醍醐では、期限限定の特別公開地「三宝院」に足を運び、書院内の由緒ある襖絵(多くは重要文化財)を鑑賞してきました。多くは、400年前以上の創作当時の絵のままで、これまで修復していないような原画姿でした。また、書院からは見事な庭園が見られ、しばしゆっくりとした時間を過ごすことができました。この庭園は、豊臣秀吉が基本設計したとガイドにありました。

当日は、ちょうど午後からの醍醐寺訪問となったので、昼食は寺院内にある「雨月茶屋」でした。食事の間、給仕の人が醍醐寺の説明のいろいろな話をしてくれて楽しい膳となりました。食事が終わりになったころ、給仕の人から斜向かいに食事していた人を紹介していただきました。何とその人は美人画で有名な画家「鶴田一郎」さんでした。ちょうど境内内で特別展が開催されているということで、紅葉狩りのあとに鑑賞してきました。下の写真は「ノエビア化粧品」のポスターで有名なものです。ここ最近は、「祈り」をテーマに仏教美術を多く描かれているということです。

翌日、鶴田一郎氏の作品販売場所にいきましたが、原画は数百万円でした。とても手にでるものではありませんでしたが、またもや会場で本人とお会いしましたので、画集にサインしていただき帰りました。

京都は、毎年のように足を運んでいますが、小さな場所でも、気持ちの通ったゆっくりとした時間をすごすことができる街のひとつです。

以上