高齢者の住まい(番外編)

2022/11/20

「先々の住まい」

—番外編—

社会福祉士 北村弘之

私が会員のNPO法人の会報の中に、下記のような記事がありましたのでご紹介いたします。

このグループリビングでは、10名ほどの高齢者が住み、いつもは各自の部屋で暮し、夕食時は一緒に顔を合わす生活です。コロナ禍の中に起こった一人暮らしのようすです。

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コロナ禍 in グループリビング

「年寄りは集まって住め」

高齢者の小規模集合賃貸住宅「グループリビングCOCOせせらぎ」に住んでほぼ2年にならんとするこの夏、とうとう新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に掴まりました。

7月28日起床時37.5度の微熱があり、喉が少し痛むけれども咳もなし、頭痛もしない。多めに晩酌して早寝すれば、翌朝治ることは、経験として知っていますが、この節、念のためと思って、抗原検査キットを手に入れ、検査したところ強力な陽性反応が出ました。

直ぐ様かかりつけ医と保健所からの指示を仰いで、自室に籠もること10日間、約14畳の個室に隔離されて一歩も出ることなく暮らすことになりました。7月に4回目のワクチン接種を受けていたので、微熱も一日で取れ、その他コロナの症状も全くない完全な健康状態での隔離でした。

一昨年4月東京、神奈川など7都府県に緊急事態宣言を行った際、COCOせせらぎでは「コロナ感染者が出た場合の対処」を決めています。感染者の隔離はもとより、他の入居者も外出を控えること、また31日には市販の抗原検査キットを購入、検査実施の結果、入居者・スタッフとも全員陰性であることを確かめました。

COCOせせらぎでは夕食は、食堂で一緒に摂ることになっているので、隔離者には、他の入居者が隔離者の居室ドアの前まで食事を届ける、食後の食器を調理室に戻して洗うなどの世話をする等、隔離者の生活を支援してくれました。自立と共生を旨とする暮らし方で、共生の部分が互助の形で実現していました。

「年寄りは集まって住め~幸福長寿の新・方程式」(川口 雅裕著、幻冬舎刊行)という書籍があります。マンションの独り住まいからグループリビングへ住み替えたところであったので、共生への住み替えが正しいことがコロナ感染顛末でよく分かりました。

以上