今回のテーマ 「生きがいと人生観」 2回目
発行5/25/2020
社会福祉士 北村弘之
仕事を持っているときは、精一杯仕事で頑張ることはよいことでしょう。しかし50歳代で一度立ち止まって会社定年後の過ごし方を模索してみることが大切です。仕事の経験や知識・知恵を活かした活動が定年後も活かせることはいろいろあります。特に男性は、仕事人間が多いようですので、定年前から地域活動や趣味を活かした活動ができることが定年後の人脈作りなどに役立ちます。
また、定年後には、地域の集まりに積極的に参加することで、自分と気の合う人との出会いが将来に思わぬ好影響を与えることもあります。その際、現職時の肩書や会社名は出さないことです。定年後は全員平等なのです。地元には、シニアサークルやボランティア活動がいっぱいあります。また若い時にやりたかったことなどの趣味に時間を割くことも可能なのです。
さて、組織から離れれば自分のやりたいことができるのです。作家の五木寛之氏は「林住期」とい本で表しています。定年後はまさに「人生の輝かしい時代」であると。今のうちに自分の特性、行動パターンを知ったうえで、定年後の目標を立てることは大切です。「どのように生きたいか」それはあなた自身のことであり、あなた自身しかできないことなのです。
何をやりたいか、何が得意か、何を楽しみたいのか、を何回も頭に描きながら、そして口に出してみることです。そうすることによって、漠然としたものも少しずつ具体的になっていきます。幼少時にやりたかったことを思い出すこともひとつでしょう。いずれは、会社人間を卒業するわけです。 下記は私の描いた人生観です。(生涯の歩み)
会社に勤めている方に、是非知っていただきたいことがあります。それは、会社組織で働いてきた時間より、リタイア後の時間、つまり自由度のある時間が圧倒的に長いということです。
あなただったらリタイア後「誰と、何処で、何をして過ごしますか」
【60歳以降の切換をどうおこなうかがポイントです】
60歳迄 ワークキャリア > ライフキャリア➡ワークキャリア(仕事)優先
60歳以降 ワークキャリア < ライフキャリア➡ライフキャリアにシフトする
下記の図(「仕事時間より長いリタイア後時間」)を参考にして見て下さい。
【一日の時間割を立案してみることで】
自分を想ってくれる人がいないと寂しさが募りますね。ましてや、おひとり様はひとりでいる時間が長いのでどうしても自宅に引きこもりがちになります。ある人がこんな工夫をしていましたのでご紹介しましょう。それは、一日の「生活時間割」を作ることです。学生時代の教科の時間割と同じです。セカンドライフ時代でも同様、自分の時間(やりたいこと)、仕事の時間、友人とのおしゃべりの時間を作り、明日は何をするか前日に計画するのです。計画ですので、できなくてもよいのです。自分の想いを時間割の中に入れていくだけでも楽しいものということでした。特に”外”に出て目や耳といった五感で刺激を受けることがよいと言っていました。ちなみに、私も同様なものを作成して毎日を過ごしています。すると、いろいろと考えていることが整理でき、うまく運ぶようになりました。
印刷はこちら⇒ 老い支度 おひとり様 「いきがい」①