牛に引かれて善光寺参り

2020/1/25

牛に引かれて善光寺参り

社会福祉士 北村弘之

 

「牛に引かれて善光寺参り」ということで、仕事に引かれて信州善光寺の初参りをしてきました。(仕事の合間) 当日は、粉雪が舞い踊る中の大寒。山門の温度計を見ると0度。それでも多くの善光寺参りの人で賑わっていました。歴史的にも古く、建立は642年と何と1400年前。一時、御本尊が各地に回ったことで、日本の443か所に「善光寺仏」があるとのことです。

長い表参道の門前では、地元のおやきや食事、お土産ものを販売する店が軒を連ねています。門前の坂道を上り、ようやく本堂に入り頭を下げお参りです。さて、お目当ての「お戒壇巡り」です。仏様と縁を結び極楽往生の約束をいただくというもので、本堂の一番奥にある内々陣の床下に入るものです。注意書きに、「荷物は左手に持ち、右手で壁に沿って歩く」とあります。数歩歩くと、そこはまったくの暗闇。途中にある「極楽の錠前」を探り当てると縁が結ばれるということでしたが、とにかく暗闇の中を歩くことは初体験とあって、ドキドキでいつ出られるのか不安でした。途中、冷たい金属に触れたものが「極楽の錠前」だったのだと思いますので、仏様との縁が結ばれたと思っています。まったくの暗闇の「お戒壇巡り」でしたが、出口近くの小さな光を見てほっとしました。多分5分間ほどだったのでしょうが長く感じました。

帰りの新幹線の中で、善光寺のことを紹介した本を読んでわかったことですが、善光寺は、宗派を問わず、檀家制度もない珍しいお寺ということ。それなのに境内や本堂にはお坊さんがいました。寺には天台宗と浄土宗のお坊さんが共同で本堂を護っているとのことでした。これは大変珍しいことです。性別や身分を問わず誰でも受け入れてくれる庶民のお寺として、古くから「善光寺さん」と親しみをこめて呼ばれている所以かもしれません。そのようなことで当日は外国人の方も多く見られました。

善光寺には、七福神巡りもあり、門前の風情そして境内での法要で結構楽しめる場所です。今回は時間の制約がありましたが、今度また訪れたい場所であります。次回は宿坊(39か所)の一つに泊まって案内してもらいたいで す。                                 以上

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