時代が変わっても生きるメッセージ(10)

リーダーへの心得 (35)

※ ビジネスとは、人をよろこばせること       (バンダイ)

  • 出会いはすべて、自分の中で長年のあいだ蓄えてきたものと、出会った他者とのせめぎ合うところに生まれる。単にすれ違ってしまう場合も多々ありますが、本当の出会いも人生には何度かあります。それまでの自分を大きく変えてしまうほどの、そんな出会いに遭遇するためには努力が必要です。 (文化人類学者 西江 雅之)
  • 異分野との交流が足し算ではなく、かけ算の効果を生むのです。
  • 企業に求められることは若い層に挑戦しがいのある役割を準備すること。成功するようにできるだけの支援を行うこと。挑戦して期待された結果を出せなかった人に対する再挑戦の場を提供することである。                                                                (日産自動車 相談役名誉会長 小枝 至)
  • 「どれだけの目がその人に向けられているかが大切なのではないか。逆に言えば、自分に向けられている目にどう気づき、それにどう応えていけるかです」 (俳優 仲代 達也)
  • 科学とは本来、純粋な驚きを伝えるだけのものです。(分子生物学者 福岡 伸一)
  • 大学の存在意義は、「次の新しい流れを生み出す」こと
  • 商いとは、取引をすれば利が出る仕組みを、きちんと作り上げること。 商いは、最後は勘だ。測るものをすべて測りつくしても、まだ見えないものがある。それを勘で補って、動くのだ。(北方 謙三「楠木 正成」中公文庫)

※ マーケテイングとは、「売れる商品をちゃんと作りましょう」ということ。 (花王)

  • 「日本の居酒屋文化、酒文化は崩壊の淵にある」。それは、地位や収入、年令の異なる人々が集う社会性の磁場の存立危機でもある。  (橋本 健二 「居酒屋ほろ酔い考現学」)
  • 私は次のように考えています。 「文明は、他の文化圏に容易に伝達できるか、もしくは伝達が不可能でないもの」、つまり輸出できる位に、通有性・普遍性を持っている。これに比べて、「文化は、他の文化圏に伝えることが不可能か、あるいは伝達に困難なもの」即ち、土と血から生まれた固有性がその特徴である。(開高 健 「一言(いちごん)半句(はんく)の戦場」 集英社)
  • バッハの味を知らない人は幸福である。その人には、人生の最大の至福の一つが待っているのだから                                                               (ゲーテ)
  • 「新しいものは”必要”から生まれる」            (井深 大)
  • 会社と個人が作り出す価値のカタチは様々だ。革新的な製品やサービス、利益、株式時価総額–。時代によって評価の物差しは変わるが、難局から逃げずに挑み続け、多彩な価値を創造することが社会の豊かさにつながる。
  • イノベーションとは、豊かな価値を創(つく)る組織を築く知恵を出すこと。

 

リーダーへの心得 (36)

  • 言葉は知性であるが同時に感性でもある。 (開高 健)

※  企業の成長とは「利益水準を一定以上に保ちながら売り上げ規模を拡大させることにつきる」

  • 会社というのは縁(えん)の塊(かたまり)のようなものです。人との縁が、商売を生み、発展させ、そして収益になります。特に日本の企業社会ではその傾向が強いのではないでしょうか。         (丸紅相談役 辻 亨)
  • だれが数えても同じだが、人間の病気には名前のついているのが2万5千あって、その中で治療法のわかっているのは5千だ。それでも新しい病気を発見することは、すべての若い医師の夢である。それは医師という職業にたずさわって名をあげるもっとも近道であり、もっとも確実な方法である。

現実的にいって、古くからある病気の療法を発見するより、新しい病気を発見するほうがはるかにとくなのだ。療法を見つけても、試験され、批判され、数年にわたって議論されるのに、新しい病気はただちに認められて、受け入れられる。                             (マイクル・クライトン「緊急の場合は」ハヤカワ文庫)

  • 大学の教師とは、数学者・京大名誉教授だった伊藤 清さんのこと

「講義にはチョーク1本持って現れ、複雑な式をそらでよどみなく書き下ろした。

「講義の前には、書斎にこもって長い時間かけて準備していました。熱中するとご飯のときしか出てこないんです」と次女のソレンセン和子さん。家族と一緒にピクニックに行く優しい父親だったという。                  (内村 直之)

※ モードとは、オリジンのない出現である。  (社会学者、ボードリャール)

  • 業とは人に宿る能と力であり、さらに業を持った人の行いが時世に善果(ぜんか)や悪果(あっか)を生む。(中略) それでもこの気丈な女子(おなご)から窺(うかが)える生き様は、決して卑屈なものではなく、投げやりなものでない。己の出自を恨むわけではなく、逆に運命を切り開いていこうとする力に溢(あふ)れていた。 (海道 龍一朗 「乱世疾走」 新潮文庫)
  • 事業の運営で重要なのは「不確実を管理すること」。 今の事業など細かいことを経営者が説明しても意味がない。 「10年後、こういう会社にしよう」と言えなければね。(帝人社長 大八木 成男)
  • 経営者にとって、必要なのは英語でいう「コーシャス・オプティミズム(用心深い楽観主義)」の心構え。

※ リーダーシップとは、文化的背景の違いを乗り越えて変化をもたらせる能力だ。(コーン・フェリー・インターナショナルCEO ゲーリー・バーニソン)

  • 「相反する見解がぶつかり、対話を重ねて初めて、うまく意思決定ができる」

    (P・ドラッカー)

  • 人の育つ土壌(どじょう)を次世代につなぐのは企業経営者の責任である。

 

リーダーへの心得 (37)

  • 「ある事業が成功するかしないかは、いちに、その事業に人々を駆り立てる何かがあるか、ないかにかかっている」             (マキァベェッリ)

※  リーダーへの心得  規律を重んじながらも、独創性あふれるプレーの持ち主

※ リーダーへの心得 人は苦しいときに育ち、苦しい仕事があるから成長する。苦境に立ち向かい、苦しい思いをして切り抜けることがどれだけ大変か体験することが成長につながる。温室で育つことは決して幸せでない。                                                  (伊藤忠商事会長 丹羽 宇一郎)

  • 国づくりとは、その国の民族の性格の反映である。また、それは一時期に完成するものでないところから、それをどのように進めていくかによって、その国の民族の性格を形づくっていくものでもある。                                                                               (塩野 七生 「海の都の物語」中央公論社)
  • 随所に<禁煙>の表示も明瞭な発令室にあって、いましも室内の空気は、天井のあたりをひらたく、ゆっくりと、雲のように漂う紫煙で青かった。雲はうっすらと細い螺旋を描いて、何本かのくすぶる煙草の先におりている。 ニコルスにとって、この火のついた煙草には、なにかふしぎな安堵をあたえるものであった。ぴんと張りつめた異様な静寂の中で、男たちの人間とも見えぬ静止不動の中で、それだけが、生命のただひとつ証だった。

         (アリステア・マクリーン「女王陛下のユリシーズ号」 ハヤカワ文庫)

  • 哲学とは、人間の経験と思考をめぐって、その可能性と限界を見さだめようとするものである。(熊野 純彦 「西洋哲学史」 岩波新書)
  • しかし、聴診器を非科学的などと軽蔑したのが間違いであったことをつくづく感じることがある。 よい医者というのは、聴診器で単に呼吸音や心音を聞こうとしていたのでない。検査では知ることができない患者の本当の訴えを聞くために聴打診を行っていることに気づいたからである。 (多田 富雄「独酌余滴」 朝日文庫)
  • 冒険小説とは、”成熟した男性によって書かれた、成熟した男性のためのエンタテイメント” (作家 田中光二)
  • 「従業員自身が納得した上で、楽しく仕事しなければ、気持ちの良い接客はできない」   (オリエンタルランド執行役員 永嶋 悦子)
  • 企業のあるべき姿とは、頭のてっぺんから足の先まで血の通った一つの有機的組織体として活動することにある。 (三菱ケミカルホールディングス社長 小林喜光)

※ 躾とは、プレイをよりよくするための配慮の技術の集積である。

※ イノベーションとは、マンネリズムにおちいった軌道を拡大の方向に向って大きく修正することである。

 

リーダーへの心得 (38)

  • 「フランス人が働くようになり、アメリカ人が政治の議論をやめ、イタリア人が嘘をつかなくなったら、そろそろこの世はお手あげというふうになるんやないかな」          (開高 健「一言半句の戦場」 集英社)

※  イノベーションとは、従来見逃されていた特性で優れた商品を生み出すことで新しい市場を創造すること

  • 「生き残る種というのは、最も強いものでなければ、最も知的なものでもない。最も変化に適応できる種が生き残るのだ」            (ダーウィン)

※ プロデュース 一つのビジョンのもとに、人々の力を借りて「新しい何か」を創りだし、現状を変えること、それがプロデュースである。             (出典:佐々木 直彦「プロデュース能力」日本能率協会)

  • 「そうでは、あまりに。なんのお役に立ちませんのに」

「なに、道誉様は無駄なものがお好きなのだ。笛の音で、飢えは癒されぬ。まず人には無駄なものだ。しかし、人の心は無駄なものの中にこそある、とも思っておられる」(北方 謙三 「道(どう)誉(よ)なり」 中公文庫)

  • リーダーの資質  現状を否定するのは簡単だ。

「何を作ればいいのかを考え、全体をデザインできる」のがリーダーの資質だ。

                                                   (社会学者 鈴木 謙介(32))

  • 歴史を知るということは何も物知りになることではなくて、日本人とはどういうものかを知ることなんです。危機に直面したときにどう選択し、どう考えたかが分かる。「人間学」です。     (半藤 一利 作家)
  • 「私が歴史・時代小説を書いているのは今を強く生きるため。強さとは志が高く自己犠牲をいとわないことだと思う」

                              (「利休にたずねよ」で直木賞受賞した山本兼一)

  • 「お客様が探し求める商品を『ない』と言わないのが基本です」

「世の中の流れを感じられる店頭が大好き。ずっと健康で、お客様のお役に立てるならうれしい」  (東急ハンズ町田店 キッチン・製菓用品担当 坂地和子(66))

  • 与えられた手続きを行って、予想した結果が得られるのは当たり前である。当たり前のことが起こらないとき、どこに問題があるのか、その所在を突き止める能力を身につけることこそがプロになるということなのです。                                                    (分子生物学者 福岡 伸一)
  • 「思考後退の防止には辞書を手元に置いておくのがよい」 (ある精神科医の話)
  • 「時代のしっぽを捕らえないと、役者はつとまらない。捕もうとするか、しないかの違いが大きい」                                                   (役者 伊東四朗)
  • 「いろんな部署を回ってきた。飛ばされたと思ったときも、面白いと感じながら仕事に打ち込んできた。出向だって経験になる。仕事は楽しく、人生も楽しく。 これからも自然体でやっていくつもり。 (最高裁判所判事 桜井龍子)

 

リーダーへの心得 (39)

  • 個人の業績はその人の才能と運による。 (マキアヴェッリ)
  • リーダーとは、集団が共通の目標を設定し、それを手助けする存在。ついて来る人々(フォロワー)をどれだけ動員できるかどうかにかかっている。

             (ジョセフ・S・ナイ「リーダー・パワー」日本経済出版社)

  • 万物流転の掟を覆す方法はたった一つ。創業者の掲げた高邁な理念を受け継ぎながら、時代に合った経営手法を開発していくことである。藤沢武夫さんの言葉を借りていえば、「経営者たるもの、常に三歩先を読み、二歩先を語り、一歩先を照らしながら経営に当たらなければならない」。 大局観のない会社が滅びてしまうのは、今も昔も同じである。 (鈴木 隆 「滅びの遺伝子-山一証券興亡百年史」解説から 文春文庫)
  • 「面白くてためになる書物が、良書なのである」  (古代ローマの文人 ホラティウス)
  • 経営者に求められているのは環境変化の兆しにいち早く気付き、対応すること。私自身、経営者として「もつと早くやっておけば」と言われないことが大切だと思っている。 (任天堂社長 岩田 聡)
  • 「おむすびは神代の昔から日本中どこにでもある日常食。 おいしく炊きあがったご飯を、おいしくなれとひたすら念じて握っています。おむすびを握ることは、それを通して握る人の心を伝えること。一緒に食べることによって、心が通い合えます」      (森のイスキア主宰 佐藤 初女(はつめ))
  • 「人間は自らの歴史を作る。だが、好き勝手に作るわけではない。自分で選んだ状況の下ではなく、過去から与えられた状況の下で作るのだ」 (カール・マルクス)

※ ビジネスの基本は、商品の性能、適正な値付け、それを支えるコスト競争力。この三つ。

  • 商人は常に新しいことにチャレンジしなくては、大きな利益をあげることはできない。
  • 「力とは身体的な強さではなく、不屈の精神がもたらすものだ」 (マハトマ・ガンジー)
  • 集まったジャーナリストたちは、ほとんどが二十代から三十代前半の若い記者だった。ベトナム戦争というのは、若い記者にとって絶好の訓練場所となった。いくら才能に恵まれた記者でも、現場を数多く踏まなくては才能を開花させることはできない。 ベトナムは、世界のトップ・ニュースを若い記者に取材させるビック・チャンスを与えた。現在ワシントンに集まっている第一線の多くが、ベトナム経験者である。 (青木 富貴子 「ライカでグッドバイ」 文春文庫)
  • 革新とは「差異」を創造することであり、利潤とは創造された差異に対する報酬なのである。 (岩井克人「資本主義を語る」 講談社)

※ サービスとは、商品の価値を正しく理解させるための特別な努力(プレイ)である。

(注意:この資料は1990年代のものです)

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